新しいムーブメント

新しいムーブメント

いつかは廃れる運命なのがムーブメントや流行というものですが、しかし、先鋭化、過激化、さらには原理化というものをあらゆる運動は持ち合わせています。そして、古いものとの対立を深めるようなものを新しい価値観はカウンターとして持ち合わせています。「あれはフランス料理ではない」ということを、伝統的なフランス料理を重視する料理人の中にはいて、ヌーベル・キュイジーヌを完全に否定するという人も少なくありませんでした。

 

しかし、伝統的な古典であるフランス料理をそのまま模したようなものは、古臭いだけのものですね。なので、何がクラシックで何がヌーベルなのか、ということで、ヌーベル・キュイジーヌはフランス料理界で常に議論が起こり、混乱が起こるとのことです。

 

そして「伝統的なフランス料理にこそ、本質と真髄がある」ということで、エスコフィエに回帰する動きが1980年代には現れます。これは「キュイジーヌ・モデルヌ」と呼ばれて、伝統の技術を土台にしながら、新しい技法を作り上げていくというもので、現代料理でもあります。バターや乳製品を用いたソースの重要性は見直されていきましたが、こうしたことを起こしたシェフは、ジョエル・ロビュション、アラン・デュカス、ピエール・ガニールといった人たちです。